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第0309話 片瀬県道改修

片瀬県道の改修

 現在の国道467号の藤沢橋・龍口寺間は、地元では「片瀬県道」と呼び慣わしてきた。この道路については第0276話で既に述べてあるが、それに「藤沢市市年表では「1927(昭和2)年6月4日 - 片瀬 - 鵠沼間の鵠沼新道開通」とあり、どうやらこれが「片瀬県道」の南半分らしい。」と書いた。ところが会誌『鵠沼』第73号の佐藤和子氏による「鵠沼南部の道」によれば「鵠沼の東端を走る片瀬県道は、昭和2年藤沢より鵠沼迄完成」とある。しかし、1930(昭和5)年発行の『大藤澤町復興市街圖』には記入されていないのである。
 この地図が発行された翌年、県道藤沢停車場・江の島線の改修工事着手という記録もあるが、恐らく1936(昭和11)年から本格的な工事が始まり、藤沢市制施行の直前に完成したというのが実情らしい。
 いずれにせよ、私の1950年代半ばの記憶でも、藤沢駅南口から下った東電の交差点から南を望むと、道幅はある程度広く直線的ではあったが、田んぼの中の砂利道で、田んぼの彼方には今の保健所のあたりにあった片瀬中学校の校舎を望めた。道路については、もう少し調査を深める必要がある。

旧片瀬県道の歩み

西暦 和暦 記                    事 出     典
1920 大正 9 4 1 旧道路法に基づき、県道藤沢停車場江ノ島線を県道に認定する 神奈川県告示第122号
1927 昭和 2 5 4 片瀬-鵠沼間の鵠沼新道開通(片瀬県道南半) 藤沢市史年表
1931 昭和 6 9 23 県道藤沢停車場・江の島線の改修工事着手  鵠沼73号
1934 昭和 9 5 町会、県道藤沢停車場・江の島線の改修方について知事に陳情 藤沢市史6巻
1936 昭和11 9 25 県道11号(高座郡藤沢町ヨリ鎌倉郡鎌倉町ニ達スル道路)に指定 内務省告示第516号
1936 昭和11     県道藤沢停車場・江の島線改修工事、着工 藤沢市史6巻
1938 昭和13 7   藤沢駅南口から鎌倉に向かう道路の陸橋「高座橋」、架橋 現地調査
1940 昭和15   県道藤沢停車場・江の島線改修工事完成 藤沢市史6巻
1943 昭和18     県道藤沢停車場線と県道藤沢停車場・江の島線接続 藤沢市
1948 昭和23     県道藤沢停車場・片瀬江の島線、整備工事竣工 藤沢市史年表
1953 昭和28 2 1 道路法に基づき、県道藤沢停車場江ノ島線(整理番号41)を県道に認定 神奈川県告示第54号
1954 昭和29 1 29 県道藤沢停車場江の島線の一部を主要地方道鎌倉片瀬藤沢線に指定 建設省告示第16号
1955 昭和30 3 4 主要地方道鎌倉片瀬藤沢線の整理番号を11とする 神奈川県告示第136号
1967 昭和42 3   境川「新川名橋」、架け替え工事完成 WEBsite
1969 昭和44 6   市民会館前に県下初のスロープ式横断歩道橋完成 鵠沼15・62号
1986 昭和61     境川「境川橋」、架け替え工事完成 WEBsite
1993 平成 5 4 1 国道467号となる 政令第104号
E-Mail:

鵠沼を語る会 副会長/鵠沼郷土資料展示室 運営委員 渡部 瞭

[参考サイト]
  • 佐藤和子:「鵠沼南部の道」『鵠沼』第73号(1996)
  • 国道467号
 
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