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第0276話 片瀬県道

片瀬県道の前身開通

 現在の国道467号の藤沢橋・龍口寺間は、地元では「片瀬県道」と呼び慣わしてきた。この道路はいつできたのか。藤沢市市年表では「1927(昭和2)年6月4日 - 片瀬 - 鵠沼間の鵠沼新道開通」とあり、どうやらこれが「片瀬県道」の南半分らしい。1920(大正9)年4月1日の神奈川県告示第122号には「旧道路法に基づき、県道藤沢停車場江ノ島線を県道に認定する」とあるが、第0259話で紹介した大正十年測図二万五千分の一地形図『江ノ島』『藤澤』図幅にはこの道はなく、この地形図は小田急江ノ島線開通後に鉄道補入が行われたが、県道は補入されず、戦後まで改訂されずに用いられた。それどころか、1930(昭和5)年発行の『大藤澤町復興市街圖』にも記入されていない。
 この道路については、もう少し調査を深める必要がある。

旧片瀬県道の歩み

西暦 和暦 記                    事 出     典
1920 大正 9 4 1 旧道路法に基づき、県道藤沢停車場江ノ島線を県道に認定する 神奈川県告示第122号
1927 昭和 2 5 4 片瀬-鵠沼間の鵠沼新道開通(片瀬県道南半) 藤沢市史年表
1931 昭和 6 9 23 県道藤沢停車場・江の島線の改修工事着手  鵠沼73号
1934 昭和 9 5 町会、県道藤沢停車場・江の島線の改修方について知事に陳情 藤沢市史6巻
1936 昭和11 9 25 県道11号(高座郡藤沢町ヨリ鎌倉郡鎌倉町ニ達スル道路)に指定 内務省告示第516号
1936 昭和11     県道藤沢停車場・江の島線改修工事、着工 藤沢市史6巻
1938 昭和13 7   藤沢駅南口から鎌倉に向かう道路の陸橋「高座橋」、架橋 現地調査
1940 昭和15   県道藤沢停車場・江の島線改修工事完成 藤沢市史6巻
1943 昭和18     県道藤沢停車場線と県道藤沢停車場・江の島線接続 藤沢市
1953 昭和28 2 1 道路法に基づき、県道藤沢停車場江ノ島線(整理番号41)を県道に認定 神奈川県告示第54号
1953 昭和28     県道藤沢停車場・片瀬江の島線、整備工事竣工 藤沢市史年表
1954 昭和29 1 29 県道藤沢停車場江の島線の一部を主要地方道鎌倉片瀬藤沢線に指定 建設省告示第16号
1955 昭和30 3 4 主要地方道鎌倉片瀬藤沢線の整理番号を11とする 神奈川県告示第136号
1993 平成 5 4 1 国道467号となる 政令第104号
E-Mail:

鵠沼を語る会 副会長/鵠沼郷土資料展示室 運営委員 渡部 瞭

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