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プロフィール葛巻義敏(くずまき よしとし 19910-1985)は小説家・文学研究家 東京生まれ。【学歴】東京高等師範学校附属中学校中退 芥川龍之介の甥(実姉ヒサの長男)にあたる。1921年頃から武者小路実篤の「新しき村」運動に強く共鳴したが、震災で挫折。13歳の時から芥川家に同居、龍之介に文学の手ほどきを受ける。龍之介が鵠沼から田端に戻ってからは書生として同居して、龍之介の死(1927.7.24)に際して最も身近にいた人物となった。中野重治・堀辰雄らの同人誌『驢馬』の同人として第11号から参加し、幻想的な小説を発表、のち坂口安吾らと『青い馬』を創刊した。また、堀辰雄と共に岩波版『芥川龍之介全集』を編集、『芥川龍之介未定稿集』『芥川龍之介未定稿・デッサン集』等を編集刊行するなど龍之介の原稿や資料の整理に尽力した。 鵠沼とのゆかり芥川龍之介が鵠沼に居住した1926(昭和元)年から1927(昭和2)年にかけて来訪している。1944(昭和19)年5月に芥川 文らと田端より鵠沼海岸3-11-5に疎開し、戦後東京に戻った。その間、鵠沼海岸住民が組織した文化サークル「なぎさ倶楽部クラブ」の文芸班の指導を引き受けた。 1968(昭和43)年4月、自宅の火災により、先に鵠沼海岸3丁目に住んでいた妹の左登子(元鵠沼を語る会会員)の許に身を寄せ、1985(昭和60)年暮れ、鵠沼海岸で急性心不全にて死去した。 死後、義敏が管理していた芥川龍之介の遺品は左登子が引き継いだが、鵠沼を語る会の斡旋で藤沢市文書館に寄贈され、「葛巻文庫」として管理されている。 『鵠沼』第69号に『叔父・芥川龍之介のこと』と題する手記が再掲されている。
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E-Mail: |
鵠沼を語る会 副会長/鵠沼郷土資料展示室 運営委員 渡部 瞭 |
[参考文献]
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