藤沢市議会での主な論議 (平成19年〜平成22年) | ||
平成19年 9月 定例会 |
◆竹内康洋 議員 | 昨年11月より導入をされた市川市のいちかわエコボカードは、地域ポイント制度として市の指定するボランティア活動やエコロジー活動に参加をしたり、モニターになってアンケートに答えるとポイントがもらえて、そのポイントで公共施設、動物園や博物館、市民プールに入場できるそうであります。 |
平成19年 9月 決算特別委員会 |
◆加藤〔な〕 委員 | 次に、社会教育総務費ですけれども、まず最初に保管施設管理費について伺います。こちらは博物館等の資料の保管整備をされているということになっていまして、市内に4カ所管理されている施設があります。この保管されているもの主にどんなものが入っていて、出し入れ等は行われているのかどうか、また、その維持管理と書いてありますけれども、どのような内容なのかお聞かせください。 |
◎中嶋 生涯学習課 主幹 |
その資料の出し入れはないのかという御質問に関しましては、公開活用事業といたしまして、年に数回企画展をルミネビルの6階にあります市民ギャラリーで開催しておりますけれども、その展示会に収蔵資料の一部を展示するために搬出するという場合もありますし、近隣市町村ないしは他の博物館の企画展に資料の貸し出しをする場合に資料を搬出しております。 | |
◆加藤〔な〕 委員 | 保管施設管理費ですけれども、4カ所に博物館資料としてさまざまな保管をされているということでした。それで、公開活用というか、市民ギャラリーで展示をしたりされるということもありましたけれども、実はこれは2カ所、石川というのは善行中学校の校舎とあずま保育園の間にある施設に入っているという状況ですよね。(中略)そのことについての考え方をまずお聞かせください。 善行中学の横にある保管施設は、この成果説明で見ますと、「アスベスト囲い込み工事」と書いてあります。 |
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◎中嶋 生涯学習課 主幹 |
六会中学校横にある第1収蔵庫が、今中学校の建てかえでグラウンドが狭小化しているので、保管施設自体が何とかならないかという御質問ですけれども、先ほど御説明申し上げたように、収蔵している資料は主に民俗資料でありますけれども、その中で比較的大型資料、例えば江の島で使っていた漁船ですとか、今までに民家を解体した保存部材とか、比較的大型の資料が収蔵されていますので、ほかの施設へそれらを移転するということは現在では不可能です。収蔵面積が今大体900平米ほどありますので、あそこを移転するということになると、代替施設を確保しなければ移転が困難ですので、中学校の校舎の改築に合わせた期間の中では移転ということは困難であります。 | |
平成19年12月 定例会 |
◆塚本昌紀 議員 | 滋賀県大津市では、市政情報を市民に無料でメール配信するシステムを平成18年度より稼働させております。配信する内容は、(中略)歴史博物館イベント情報、(中略)と21項目のコンテンツを市民が選択をして受信できるシステムとなっております。 |
◆三野由美子 議員 | 博物館構想の考え方について質問いたします。 藤沢市は人口約40万人、湘南の中心として注目される町で、数十万点もの文化財を所有し、市民の文化活動も盛んで、行政的にも文化的にも近隣市をリードするべき存在でありながら、公立の博物館も美術館もないというのは一体どういうお考えなのですか、このようなおしかりをいただくことがあります。また、昨年の12月、新聞の記事にもなりましたが、県立の藤沢高校の卒業生の方々が中心になり、母校が大清水高校に統合されるに当たって、跡地と建物を総合博物館として活用してほしいといった内容の要望が県や市に提出されており、1万3,000名余りもの署名が集められたと聞いております。その後どうなっているのですかとか、気の早い方からは、藤沢高校の跡は博物館になるんですよねと期待を込めて聞かれることもあります。実際には、現時点では新たに用地を確保して博物館を建設することは難しいということも理解しております。また、県の方針が固まらない現時点では、藤沢高校の校舎利用計画の具体化も難しいといった状況も十分理解しております。 現在、博物館の準備担当という形で人文系の調査研究、収集、そしてインターネットや刊行物、市民ギャラリーなどを利用しての公開が行われております。また、博物館そのものではなく、公開型保管施設という形は前向きに検討されていると議会で答弁されておりました。近隣の平塚市、横須賀市の市立博物館や茅ヶ崎市の資料館などでは、人文系だけではなく、自然科学系の調査研究、収集、保存、公開が行われております。藤沢市の自然科学系の調査研究などは、例えば公園みどり課の自然環境実態調査でありますとか、教育委員会で発行されております「藤沢の自然」といった刊行物などの形でも行われておりますが、博物館構想、博物館準備担当、また公開型保管施設の整備といった政策の中では、自然科学系の調査研究、収集、公開といったことについてはどのようなお考えであるのか、お聞かせください。 |
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◎教育長(小野晴弘) | 1984年5月に陳情が提出されました。それは、「藤沢市立博物館(資料館)早期建設についての陳情」でございました。 同年6月の文教常任委員会で趣旨了承となりました。この陳情の博物館の館種――種類でございますが、考古、民俗、歴史等のいわゆる人文系歴史博物館でございます。その後、藤沢市社会教育委員会議より、1985年11月に藤沢市にふさわしい博物館の基本構想について、人文系総合博物館として建議されました。また、藤沢市博物館基本構想委員会より、1987年3月に藤沢市にふさわしい博物館のあり方として、人文分野を中核とした博物館について御報告をいただきました。これらを受けまして、1987年5月より人文系歴史博物館の建設を目指し、生涯学習部内に博物館建設準備担当を設置し、具体的な博物館の準備事務を開始いたしました。この博物館準備のための専任組織設置後、博物館の基本的な機能に準じた具体的な準備事務を進める上で、外部学識経験者の方々による藤沢市博物館展示基本構想委員会や藤沢市博物館資料収集調査委員会を設置いたしました。 1990年5月には、前者の委員会から博物館の展示のあり方の報告、1992年12月には、後者の委員会から仮称藤沢市博物館の調査研究、資料収集、整理保管のあり方の報告により、指針を御示唆いただきました。これに基づきまして、これまでに博物館資料の収集、調査研究を積み重ねてまいりました。資料収集並びに調査研究の対象につきましては、これまでの議会の審議並びに各委員会からの御意見を踏まえまして、藤沢に生きた人々の歴史とその中にはぐくまれた文化の探求を基本に据え、人文系歴史分野を中心に進めております。その中で、必要に応じて、自然科学分野の資料の収集並びに調査研究も、外部学識経験者等の方々の御協力を得る中で実施しております。 例えば、藤沢の大地の生い立ちなどを探求する場合には、自然科学系の分野である地質学ですとか、古生物学の分野は欠かせません。したがいまして、教育文化センターによるこれらに関する資料収集や調査研究についての成果のデータや各研究者の方々の研究成果の蓄積を図るよう努めるとともに、一部ではナウマンゾウやカメなどの化石標本、地層剥離標本などの実物も収集しております。また、市内の遺跡から出土する考古資料の中には、各土層中の鉱物、火山灰や岩石、動物、植物などの自然遺物も含まれており、これらに対する資料収集、調査研究、分析も実施しております。 さらに、歴史時代以降の文献に記された地震、災害、飢饉など、当時の自然環境にかかわる資料収集も実施しております。現在、ふじさわ総合計画2020基本計画、平成13年度から平成22年度の中では、博物館という名称は公開型保管施設の整備の検討という名称に変更となっておりますが、資料収集並びに調査研究の対象となる博物館資料の分野につきましては、人文系歴史分野を中心に、必要に応じて自然分野の資料収集、調査研究を進めておりますことには変更はございません。 |
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◆三野由美子 議員 | 博物館構想、博物館準備、公開型保管施設の整備の中で博物館使用については、人文系、歴史分野を中心に必要に応じていわゆる自然科学分野の収集、調査研究を行っているといった御答弁でした。必要に応じて自然科学も調査されていますよということだったんですが、横須賀市、平塚市の博物館や茅ヶ崎市の資料館では、考古、歴史、民俗といった人文系だけではなくて、それぞれの市内や、例えばもう少し広げて神奈川県内ですとか、あと相模湾の植物、昆虫、魚類から哺乳類まで幅広い動植物の調査研究、また標本収集が行われております。歴史や考古等の資料の中で自然科学にかかわるといったものだけではなくて、博物館構想、博物館準備、公開型保管施設の整備といった政策の中で、自然科学分野も一つの柱として加えていくべきではないかと私は考えております。 現在、公園みどり課で行われております自然環境実態調査、教育委員会で編集されております「藤沢の自然」といった刊行物の編集、こういったことによっても藤沢市の自然科学系の調査研究、公開が行われているというふうに認識しております。しかし、これは常設というわけではなくて、継続性があるというものでもないので、常設の博物館の中に、あるいはこの博物館準備の中でこのような調査研究、公開といういった機能も持たせることで、さらに環境行政ですとか、緑行政ですとか、教育などの政策と連携して調査研究を活用していくことができると考えます。 公園みどり課のことに戻るんですが、緑の基本計画ですとか、ビオトープネットワーク基本計画といった計画に沿った緑地保全や、さらに幅広い環境保全、こうした政策を進める上で、市民にPRして理解を求めるとか、協力を得るといった必要性はふえてきていると感じております。例えば地球温暖化防止についても、ごみの減量というのも環境政策の推進の 中では重要なのかなと思いますが、緑地ですとか、生態系の保全活動も、行政だけでできるものではなくて、やはり市民 の協力を求めていかなければならないと考えます。博物館において、博物館の準備において自然科学分野の調査研究、公開ということは、広報的な機能もあわせ持つことになるというふうに考えます。政策を進める上でも市民の協力を得るといった、各方面の協力を得るといった上でもプラスにすることができるのではないか。 現在、藤沢市内の動植物については、写真ですとか、「藤沢の自然」編集のための調査記録、写真の記録、こういった 記録はまとめられているのですが、標本収集はなかなか難しい状況なのか、余り行われていないというふうに認識してお ります。個人の方でそういった収集をされている方はいらっしゃるようですが、行政としてはそういったものがなくて、博物館構想、博物館準備、公開型保管施設の整備の中に自然科学を一つの柱として加えることで、系統立った標本収集を 行っていくということができると思います。自然がなくなってしまったらもう標本収集できないものですから、こういったこと も可能になってくる。 先ほども取り上げました藤沢高校の統合後に、跡地や校舎などを利用して美術館と人文系の博物館をあわせた総合 博物館ですとか、総合ミュージアム設置を求める市民の方の運動は活発に行われておりますが、これはまだ県の方針が固まっておりませんが、市が活用することになった場合は、総合博物館あるいは総合ミュージアムとすることに私は非常に賛成しているんですが、総合とするならば、そこに自然科学分野を加えていただきたいと。それを加えることで人文系の分野もより充実したものになっていくのではないか、このように考えます。 このような理由から、博物館構想、博物館準備、公開型保管施設の整備に当たって、絵画などの美術関係、歴史、民 俗、考古などの人文関係にプラスして、自然科学もその柱の一つとして加えていただいて、博物館資料の調査研究、整 理、公開を行っていくことが望ましいと考えておりますが、教育だけでなく、特に近年優先度が高まっております環境政策 へのフィードバック、こうしたことも含めて考慮していただきまして、この博物館構想、博物館準備において自然科学分野 を、現在のように必要に応じてではなくて、系統立って組み込んだ総合ミュージアムの構想とするべきであると考えておりますが、この自然科学分野の扱いについてどのような考えでしょうか、お聞かせください。 |
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◎教育長(小野晴弘) | 自然科学分野を系統立って収集、展示することについて、これまでの長期間にわたる博物館準備並びに公開型保管施設の整備の検討の中で、収集した資料並びに調査研究成果につきましては、人文系歴史資料を中心としたもので、その内容の充実並びに数量というのは本当に膨大なものであります。これらの市民の方々への公開活用と次世代への継承するための保存管理が第一義的課題だというふうに考えております。今後の公開型保管施設の整備の具体的な検討につきましても、これまでの資料収集、調査研究の指針どおりに人文系歴史資料を中核に進めてまいりたい。 自然保護あるいは環境保全の観点からは、藤沢市環境基本計画におけるこれらの自然と人と町が共生する都市像の 中で、現代の動植物等の資料収集、調査研究、さらには環境教育、環境学習の推進ということは非常に重要であるとい うふうにはとらえております。藤沢市内には、既に民間施設ではございますが、海洋生物を中心とした資料収集、展示、 飼育、市民の学習支援等を体系的かつ継続的に実施しております新江ノ島水族館がございます。また、古生物、動物、 植物を中心とした資料収集、調査研究、展示等を実施しております日本大学生物自然科学部博物館がございます。藤沢にかかわる地域資料の蓄積が図られてきております。これらの自然科学分野の専門機関を初めとして、各自然科学分野の研究者、市民などとのネットワーク化を図ることによりまして、有機的な人文系、自然科学系の総合的な博物館活動、例えば共同研究、展示会の共同開催などが展開できる可能性は十分にあると考えております。 |
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◆三野由美子 議員 | 教育長は理科の御担当であったというふうに伺っております。新田山も、今はもう開発でなくなってしまいましたが、何か授業で行ったことがあるというようなお話を伺ったような記憶がございます。また、市長は山野草などがお好きで、華やかではないけれども、非常に風情のある花をめでるという、心のある方だというふうにも聞いております。自然科学の扱いについてもう少し前向きな御答弁がいただけるものかなと思っていたんですけれども。 要望なんですけれども、私も博物館の展示のあり方、1990年にまとめられたものと、あと1992年にまとめられました藤 沢市博物館の調査研究、資料収集、整理保管等のあり方、これはもっとさかのぼると昭和50年代からあると思うんです が、一番直近にまとめられたものということで目を通させていただました。それを見て思ったことは、例えば博物館の展示のあり方のほうですと、博物館はいわば永遠に未完成の施設であり、生涯学習を目指す市民とともに歩む柔軟性のある専門施設として発展すべきである、この柔軟性ということですとか、あと展示のあり方としては、藤沢の歴史、文化、そしてそれらを培った人々と自然のかかわりも含めた総合的な展示を目指すものとする、こういう文もこの中にあるんです。あと、それぞれおのおのの有機的な結びつきというので、これはそれぞれの分野の結びつきということじゃないかと思うんですが、こういったことも述べられております。 これは展示のあり方ということなのですが、調査研究、資料収集、整理保管等のあり方のほうにはもうちょっと踏み込まれておりまして、私たちはどうしても展示のほうにばかり目が行きがちなんですが、博物館は調査研究というのが一番重要だと考えます。その中では、藤沢に生きた人々の歴史とその中ではぐくまれた文化の探求を基本に、考古、民俗、歴史、自然などの諸分野の総合化を常に意識すると書かれているんです。藤沢という地域に生活する市民一人一人のさまざまな生活課題や地域総体としての将来の課題に対応できる博物館とする、こういった提言がされております。 博物館の調査研究は新たな地域課題を発掘するというようなことも書かれておりますし、博物館資料と収集の方法、範囲の中では、博物館の資料としては考古、民俗、歴史及び自然などの実物資料及び記録である。人間がつくり出したもの、あるいはこれからつくり出したものと自然が生み出してきたもの、さらに広い意味でそれらが構成する歴史景観や自然環境も含まれるということが書かれております。自然資料にも配慮するというようなこともあるので、これは自然科学の調査研究、公開などを余り否定するものでもないのかな、排除するものでもないのかなと私はとらえました。それで、これから時代のニーズとか、そういった中でも自然科学ということ、必要になれば必要に応じて盛り込んでいくべきだというような柔軟性があることとか、有機的に結びつくということが非常に強調されておりますので、自然科学系について今までより拡大して研究を行うことが全くできないというものでもない、このようにとらえました。 地球温暖化防止ですとか、緑地保全とか、自然保護とか、ごみの減量とかといった環境教育というのが、恐らくこの 1990年、92年にまとめられたころよりはずっと重要性が社会的に高まってきているのではないか。行政の政策の中でも 優先順位も高まっておりますし、こうした社会状況を考慮して、この両委員会の報告とあわせて、ぜひ博物館構想の中で自然科学分野、しっかりと位置づけて調査研究を進めていただきたいと考えます。 藤沢市の教育文化センターの「藤沢の自然」、この発行の調査研究、大変質の高いもので、私も以前議会で取り上げさせていただいたこともあるんですが、教育文化センターは、本来学校の教師の方々が学校の教育についての研究をする場所でありますので、やはり継続的な調査研究、標本収集や市民への公開といった機能がありませんし、それは求めるものではないのではないかなと考えております。また、公園みどり課の自然環境の実態調査も、緑の基本計画を策定するに当たって環境審議会の議論を受けて始められたというふうに伺っておりますが、実態を把握していないのに計画がつくれないのではないかというところから始まったと聞いております。やはり実態を把握していなくては計画は進められないのではないかとも考えますので、この継続性のある調査ということは必要であると考えます。やはりその継続性や市民への公開というところまで自然は変化するということもございますし、希少種や指標を初めとした調査もぜひこの博物館準備の中で行っていただきたい、このように考えております。 博物館準備の中に自然科学系を置くに当たって人件費などの問題とか、人的なものがあると思うんですけれども、ある市民の方が、学芸員の有資格者とか、自然環境の実態調査に協力した市民の方に、まずはボランティアを呼びかけてみてはいかがでしょうかというような意見をいただいたこともあります。公園みどり課が事務局になっております自然懇話会、こういったところに投げかけてみるということも最初の段階としてはあるのではないか、このように考えます。 あと、藤沢高校が統合された跡なんですけれども、総合博物館をという先ほどの運動なのですが、1万3,000人の署名 が市と県に出されて、市の回答としては、神奈川県としても公共性、公益性の高い活用を基本に検討するものと認識しておりますということと、あと藤沢市といたしましては、本市及び地域住民にとって有用な活用が図られるよう、今後、神奈川県とも連携を図ってまいりたいと考えておりますと、このように回答されているんです。県の回答のほうは、まず県みずからの利用を検討し、次に、県みずから利用しない場合には地元市町村における公的な活用を図っていくことが望ましい。公的活用が見込まれない場合には、初めて民間での活用を検討する、こういった回答が寄せられているんですが、まず藤沢市がこの声をどう受けとめて――この声というのは市民の方々のこの運動です。この声をどう受けとめて県に対して意思表示されるかということにかかっているのではないかと私はとらえました。やはりこの1万3,000人の方の声をぜひ県に届けていただきたいと思いますし、また、県ではなくて市で活用となった折には、改めて自然科学を含めて総合博物館としての具体案の策定に取りかかっていただきたい、このように考えております。 自然科学も博物館構想の中に盛り込んで、調査研究、整理保管、公開が市の施設やさまざまな政策と有機的に結びついた形、このような博物館準備とその実現を要望します。 |
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平成19年12月 文教常任委員会 |
◆竹村 委員 | 市民ギャラリーは、博物館や美術館がない藤沢市にとっては非常に重要な役割を持っていると思うんですが、例えば博物館用の収蔵品の展示を行っている常設展示室のことも含めていうと、やはりとても貴重な存在だろうと思うんです。駅前という非常にいい立地なんだけれども、直接展示にかかわった団体の関係者の方たち以外には、大事な施設が必ずしも十分周知が図られないというのが、問題としてあると思います。もちろん、JRさんですから構内に案内をすれば一番いいんでしょうけれども、利用料等を考えると簡単にはいかないことは承知しているんですけれども、ひとつ、この企画内容等の展示について、今どういう状況で周知が図られているのか。とりわけ駅を利用する方たちに、このギャラリーを御理解いただけるような展示の工夫が何かないのかどうか、お伺いしたいと思います。 |
◎渡邊 生涯学習部 参事 |
博物館の展示につきましては、今現在、年3回ほど企画展をしたり、あるいは高橋コレクション、あるいは30年代の藤沢の歴史とか、そういったものを年間3回ほど開催をしてございます。そうした中で、周知につきましては、基本は広報ふじさわになろうかと思いますが、広報の市民ギャラリーの欄の活用、あるいはポスター等の展示、ケーブルテレビのテロップ、あとはインターネット、市政記者クラブへの投げ込み、そういったもので周知を図っているところでございます。 お尋ねの、特に駅周辺の周知につきましては、確かにJRという非常に目につきやすい場所もございますが、JRにつきましては若干規制が厳しいものもございます。サンパール広場等もございますが、横断幕等については予算の絡みもございます。しかしながら、やはりそういった博物館の収蔵品について多くの市民に見ていただくというのは大変重要だと思っております。今後につきましても、JRを含めた中で、そういったものも若干研究はしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 |
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平成20年 2月 定例会 |
◆原輝雄 議員 | 博物館資料等、文化財の公開については、まずは藤沢高校跡地を総合博物館にすることを求める市民の活動を、本来はこの場所が藤沢市の土地であったという過去の経緯も踏まえて、しっかりと県に伝えるよう要望いたします。 |
平成20年 2月 予算等 特別委員会 |
◆三野 委員 | 博物館準備費なのですが、資料を購入されたということなのですが、どのようなものなのかお聞かせください。 |
◎中嶋 生涯学習課 主幹 |
博物館資料の購入内容について。19年度購入いたしました博物館資料に関しては、江の島に関する浮世絵、それか ら藤沢に関する記録類、あと古写真等、年代的には近世から明治期、近代のものでございます。 |
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◆三野 委員 | 博物館準備のほうなのですが、19年度は伺ったんですが、平成20年度はどのような御予定があるかということをまず1点と、あと、こうした資料の購入を続けていらっしゃるようですが、その公開についてということでお聞かせいただきます。藤沢高校の跡地を総合博物館、総合ミュージアムにという市民の方の活動が現在も続いていて、先月、先々月でしたか、勉強会などもなさっているようなんですけれども、こうした動きを今後しっかり県に伝えていく方針であるかどうか。やはり、県から市に戻していただく、もともと市の土地だったものですから、市に戻していただくという意識だと思うんですけれども、まず市に戻ってこなければどうしようもないと思いますので、こういったことを市民の活動が藤沢で非常に盛り上がっているということをあわせて県に対してしっかりと要望されていくのかどうか、要望されていかなければならないと私は考えますが、このことについてお聞かせください。博物館の資料を公開する場としてです。 | |
◎杉渕 企画部参事 | 藤沢高校については、22年度に大清水高校と合併になるというか、一緒になるということはもう御承知のとおりだと思います。また、その地元の方々から藤沢文化創造の丘をすすめる会、創造する文化をつくる会という動きがあって、そういう要望につきましては市も受け取っておりますし、また県のほうにも出されていると理解しております。 この件に関しましては、県の考え方というものがまだはっきり定められておりません。県有地の考え方につきましては、県としては、まず第1に県自身の活用を考える。2番目には、地元自治体の活用を考える。3番目には、そこまでなければ民間への処分という考え方でおりますけれども、まだ藤沢高校の関係につきまして、藤沢市として再三県のほうにどういう考え方になるのかということを申し入れをさせていただいておりますが、まだ県の考え方が定まっておりませんので、今後とも早急に県の考え方を出していただくように努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 |
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平成20年 6月 定例会 |
◆山口幸雄 議員 | 江の島地区整備検討委員会が昭和61年地元に設置され、江の島島ぐるみ野外博物館を合い言葉に、島内道路や公共施設整備がなされ、町並みの修景事業を官民が二人三脚で江の島のまちづくりや観光振興に努めてまいりました。 景観に関する意識も高まっており、江の島の景観形成も重要であるということから、平成元年に藤沢市都市景観条例に基づく特別景観形成地区に定められ、江の島や湘南海岸の自然環境に調和した和風イメージの景観づくりが進められてきたわけですが、近年、地域の方々が想像もしていなかった見えがかりが基準の高さを超える建物や、和風のイメージにそぐわない施設、きらびやかな工作物が建設されるなど、条例で規制できる限界等が問題になってきている。 藤沢市におきましても、平成16年に景観法が制定されたことを契機に、これらの問題解決のために条例の見直しや景観法の導入について住民と市が勉強会を重ね、ことし4月1日から新しい条例等が施行されました。 江の島においても新しい建築物が計画されるようになり、湘南海岸から臨む江の島の景色も変わってきたと感じております。江の島地区の旧条例で規制できなかった景観問題や課題解決のため、どのような見直しや強化を行ったか。 |
平成20年12月 定例会 |
◆三野由美子 議員 | 神奈川県立藤沢高校の跡地活用については、卒業生を中心として平成18年2月15日、藤沢文化創造の丘をすすめる会が発足し、同年の12月に総合ミュージアムとしての活用を求める1万3,500人もの署名が要望書とともに神奈川県と藤沢市に提出され、新聞などでも報道されました。その後も藤沢文化創造の丘をすすめる会通信という会報が発行されたり、また、創造の丘を進めるための連続講座も開催され、また市長との面談や新たな要望書の提出が行われております。美術関係の方々が中心となって始まった活動ではありますが、この輪はさらに少しずつ広がっております。 近年の博物館は、歴史、考古学等といった人文系と地学、生物学などといった自然科学系の垣根を超えた切り口やテーマ設定の研究や展示がふえてきておりますし、こういったことや藤沢市に市民の手で総合ミュージアムをという趣旨に対して、動植物の自然観察など、自然科学関係の団体に属する方々も活動に賛同し、静かではありますが、平成18年のときよりも一層大きな広がりとなり始めていると聞いております。 さて、この神奈川県立藤沢高校跡地の活用については、議会でも何度か取り上げられ、私も一般質問を行っておりますが、それ以前に、海老根市長は平成18年2月、市議会議員当時の代表質問で取り上げていらっしゃいます。その内容は以下のようなものになります。 交通至便で旧東海道藤沢宿や遊行寺などの歴史的資源の豊かな立地にある藤沢高等学校の跡地は、博物館、美術館の立地としては最適であり、また、遊行寺等の観光資源を生かした商店街の活性化との相乗効果も期待され、この跡地の活用について現時点でどのように考えておられるのか、また神奈川県に対してどのように働きかけていくのか、あるいは今後どのように検討するかといった内容を質問されております。藤沢文化創造の丘をすすめる会の活動とともに、山本市長のお母様が藤沢高校の前身である実科女学校の第1期生であることなどのエピソードを交えて熱く語られましたのは、当時同じ会派でありました私も、こんなにも博物館、美術館に対して熱い思いを持っていらっしゃるのかと驚き、また感動し、敬服いたしました。その熱意を受けて、当時の生涯学習部西山部長は、「本市といたしましては、本市及び地域住民にとって有用な活用が図られるよう、今後、神奈川県とも連携を図ってまいりたい」と答弁されております。その後、何度か議会でも取り上げられましたが、その答弁では、県とのやりとりは継続中であり、藤沢文化創造の丘をすすめる会の要望書に対する回答と同様に、県が使わない場合には、藤沢市としての活用の可能性が出てくるが、県はまだ意思表示をされていないというような内容でありましたが、その後の神奈川県とのやりとりの進展はどのようになっているのでしょうか、お聞かせください。これが1点目です。 市長選のときに藤沢文化創造の丘をすすめる会が、市長候補者に公開質問状を送り、各候補の回答を公表しております。5名の候補者に送って回答された4名の候補者の中でも、海老根市長が総合ミュージアムとしての活用に一番前向きで会の意向を酌んだ回答であるととらえ、期待を寄せられたと聞いております。今も同様に期待を寄せ続けていると伺っておりますが、さきの代表質問で見せられましたミュージアムに対する熱意が会の方々にも伝わったのだと思います。この会に賛同する人たちの中には、藤沢文化創造の丘実現の折には、専門知識を持つボランティアなどとして運営にかかわりたいとの意向を持ち、既に学芸員の資格を持つ方や、現在資格の取得を目指している人もあらわれたと聞いております。資格の取得費には数十万円かかりますが、もちろん自費です。博物館構想や文化創造の丘実現に寄せる思いの大きさが伝わってまいります。施設の整備から運営まで何もかも行政に頼るのみというような意識の運動ではございませんし、ミュージアムの運営に市民が参画する形は全国的にも広がりつつあります。 先日は、イタリアから日本に永住するために帰国されました代表の彫刻家であります熊坂氏が市長に改めて面会され、ワークショップなどの市民に開かれた藤沢高校跡地の活用についての書面、要望書とはなっておりませんが、提案、要望といったような内容を提出されております。なぜかマニフェストからは博物館構想が漏れてしまっているのが不思議ではありますが、公開質問状で回答された内容やその後の藤沢文化創造の丘をすすめる会との面会などを踏まえて、市長の現在の県に対する働きかけや総合ミュージアムとしての活用についてのお考えをお聞かせください。 |
◎副市長(山田秀一) | 神奈川県の計画について改めて整理をいたしますと、県では平成11年に県教育委員会が県立高校改革推進計画を策定いたしまして、平成12年度を初年度とするおおむね10カ年の県立高校改革に取り組んでいると聞いております。この計画によりますと、県立藤沢高校は、県立大清水高校と統合、再編をされ、単位制による普通科高校として現在の大清水高校の場所で平成22年度の開校が予定をされております。平成22年4月以降、統合により非活用となる藤沢高校跡地につきましては、これまでも多くの議員の皆様からその跡地を博物館や美術館として活用すべきとの御意見や御質問をいただいております。そして、このような御意見なども踏まえまして、本市といたしましては、本市及び地域住民にとって有効な活用が図られることを第一義に、県との協議、調整を行ってきているところでございます。 そこで、その後の進捗状況でございますが、県では平成19年度から平成28年度までの県立教育施設再整備10カ年計画、いわゆるまなびや計画によりまして、現在、教育施設の再整備が進められております。この9月に行われました県の記者会見におきましては、大規模補強や改築等が必要な校舎棟が97棟あると発表されており、この中には藤沢西高校などが含まれております。また、県では、大規模補強等を実施する際には、経費を節減するため、仮設校舎を建設せずに、統合、再編により非活用となる学校跡地を利用していく意向も示されております。このようなことから、藤沢高校の跡地につきましても、当面は大規模補強や改築を行う高校によって利用されるものと考えられます。 文化創造の丘をすすめる会の御提案に対しまして、海老根市長は、40万都市であり、文化を標榜する本市がいまだに美術館、博物館が皆無であることにかねがね懸念を抱いている。そして、次代を担う子どもたちのためにも、先人の残した文化遺産から学び、そして後世に確実に伝える義務がある旨のお答えをいたしております。市といたしましては、この考え方を基本に、今後、美術館、博物館を含め総合ミュージアムの実現に向け、民間団体などによる運営も含め、さまざまな視点から施設の有効活用の検討を進めていくことが重要であると考えております。藤沢高校跡地の活用につきましては、地元からの要望もございますので、その点にも配慮をしながら、検討を進めてまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、県立藤沢高校の跡地の移管につきましては、今後も引き続き県との調整を十分に行ってまいりますので、よろしくお願いをいたします。 |
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◆三野由美子 議員 | これは市長への公開質問状がありましたので、その一部、先ほど御答弁の中でも紹介していただいたのですが、ここでちょっと全文を御紹介させていただきたいと思います。4名の方からこの質問状に回答が返ってきたのですが、ほかの方々とは違って非常に具体的にお答えになられております。 県立藤沢高校跡地に美術館、博物館を含めた総合ミュージアムの推進については、私、海老根靖典も40万都市であり、文化を標榜する本市藤沢にいまだに美術館、博物館が皆無であることにかねがね懸念を抱いております。次代を担う子どもたちのためにも、先人の残した文化遺産から学び、そして後世に確実に伝える義務があると思っています。しかし、現在の建物は神奈川県の所有物でもありますので、市長当選の暁には神奈川県とも十分協議し、文化発展の使命を訴え、皆様方の御要望に沿うよう努力を重ねてまいる所存であります。幸い松沢知事とはともに松下政経塾で学んだ同士でもあり、スムーズな連携が図れると思っております。今後とも海老根靖典の御支援何とぞよろしくお願い申し上げます。 このように非常に具体的にお答えになられております。ほかの方はこれに対して、努力しますですとか、そういった非常に抽象的なお答えでありましたので、会の方々も非常に期待を寄せるのは無理もないことだと思います。マニフェストには、藤沢文化創造の丘の推進ということは入っておりませんでしたが、この公開質問状の回答はマスコミにも取り上げられたと聞いております。こうしたほかの候補者よりも前向きで具体的な回答に期待を寄せて一票を投じたという方は少なくないはずでありますし、今もその思いを温め続けていらっしゃる方がたくさんいらっしゃると思います。ぜひとも引き続き県との連携、交渉には御尽力をいただきまして、総合計画の見直しの中で、できれば博物館構想を再び位置づけていただきますことを要望いたします。 |
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平成21年 2月 予算等 特別委員会 |
◆桜井 委員 | 先日、ある人にお話をさせていただいたところ、その方のおうちが蔵があるようで、市役所からそういう文化財的なものはないかということで、その方は古い蚊帳をお渡ししたと。しかし、その後、博物館とか展示に使うんだろうなと思ってお渡ししたらしいんですけれども、何の連絡もない。現状、その施設、どこかで管理されていると思うんですけれども、どこで保管されているのかということと、どのような品目が保管されているのかということをお聞きしたいと思います。 |
◎朝倉 生涯学習課 主幹 |
民俗資料をどこで保管しているかという御質問ですけれども、民俗資料につきましては第1収蔵庫、元の善行学校給食調理場、それから第2収蔵庫、元の北部学校給食調理場に保管しております。 どんな品目があるのかというお尋ねですけれども、種別ということでお答えをさせていただきたいと思うんですけれども、現在資料は約13万点ございまして、そのうち考古資料が約2万1,000、民俗資料が約6,700、歴史資料が約2,700、その他資料が9万9,600ということで、総計で約13万点でございます。 |
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◆桜井 委員 | 文化財の保管施設の件でございます。保管の現況についてお伺いしたいんですけれども、やっぱり大切な市民の方からお預かりいただいて、当初の目標もあるんでしょうけれども、それに向かって今収集をしているというようなことだと認識させていただいておりますけれども、温度管理ですとか湿度管理、前にあった給食の施設を利用しているということですが、その辺のチェックの体制について教えていただきたいのが1点と、先ほど膨大な数があるんだなと思いました。ただその管理している場所に眠らせておくよりも、やはり何かの形で、学校教育等の面ですとか生涯学習、いろいろな面で活用をしていってはいただいていると思うんですけれども、その現況においての活用の状況と、また、これからどう活用していこうか、考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。 | |
◎朝倉 生涯学習課 主幹 |
資料の環境はどうなっているかという点でございますけれども、例えば考古資料とかそういうものですと、割とそんなに厳密じゃなくてもいいんですけれども、例えば江の島浮世絵とかそういうものですと、きちっとやらなきゃいけないというのがございますので、これにつきましては、神奈川県立博物館に江の島浮世絵とかを預けて、きちっとやっていただいているということでございます。 活用につきましては、基本的には博物館施設ができた際に、そういうさっきの蚊帳がありましたけれども、そこに市民の方からいただいているものの展示とか、学習資料として利用させていただきたいなと思ってはいるんですけれども、当面の公開活用といたしましては、藤沢駅の市民ギャラリーで常設展示室が御案内のようにございますので、そこの常設展示室で収蔵資料展であったり企画展を行っております。そのそれぞれのテーマに合わせて展示をしている。 平成18年度に行ったんですけれども、博物館の収蔵資料展あるいは企画展の「粉 コナ こな」展というものをやったんですね。具体的には昔のアイロンとか、そういうような生活用具とか、あるいは粉をつくるためのきねとかうす、石うすとか、地域の皆様から御寄贈いただいたものの資料の一部を展示させていただいたりしておりますし、19年度ですと企画展の「写真で見る昭和30年代の藤沢」でも、市民から御寄贈いただいたものを写真で展示しているということでやらせていただいております。 |
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◆竹村 委員 | 300年、400年という文書類がありますから、湿度管理、温度管理はずっとやらなきゃいけませんから、大変な費用もかかるわけですけれども、これらについてもっと藤沢として、さまざまな支援をしてもよいのではないのかと私は思います。博物館をという議論もありますけれども、これは正直言ってなかなか難しいと思いますが、現実に、ある意味の博物館相当のものが、この宝物館の形で存在をしているわけですから、本来そういう非常に文化的なものを地域資源という切り口で考えることについて、私はちょっと抵抗もあるんですね。当事者の方たちがどうお考えになるかの問題も、これは当然無視はできません。ただ、例えば遊行の盆という形で、これも商工会議所の皆さんが大変な苦労をなさって、一つ遊行寺というものを地域振興の材料に使われた。ただ、これは時期的にある程度限定されます。もしその遊行寺というものをこういった形で紹介できれば、通年的な一つの動線に人が集まってくるための材料にもなるわけですし、また、そのことが逆に文化財の保護のための財源捻出にもつながるとすれば、これも一つ検討はできるんじゃないかと思います。 遊行寺のことを取り上げましたけれども、そのほかに藤沢市内にはそういった重要な史跡等がたくさんあるわけですから、そういったあたりについて市としてどのようにお考えか。 |
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◆三野 委員 | 先ほどから谷戸の保全の件が出ておりますが、動植物、特に希少種等の保全管理の問題なのですが、今はこういった情報を藤沢市の場合はなかなか一元化しにくい仕組みになっていると感じます。他市においては、自然科学系の博物館とか、そういったところに学芸員の方が常駐しているというのは、そういう意味で情報管理として非常に恵まれた環境にある場合は一元化できているのだと思います。そこから緑行政に反映させていくということができるんだと思いますが、現在藤沢市の場合は、公園みどり課と教育委員会のほうで教文センター、それとボランティアですとか、観察、保全活動などを行われている民間の団体の方々、こういったところに分散されているように見えます。そういったことについての一元化できていないことの継続性ですとか、情報共有についての不安の声というのも幾つか届いてはいるんですけれども、こうした情報、緑の保全、また動植物の特に希少種の保全管理の情報の一元化についてどのようにお考えでしょうか。 何年か前に、先ほどから川名の清水谷戸の保全のことが出ておりますが、この川名の清水谷戸で昆虫の希少種でありますヤマトセンブリが発見されたということが新聞記事にも各紙に載っていたと思います。その後、川名の谷戸については、非常に調査に入りにくい状況が続いたということを十分承知してはおりますが、このヤマトセンブリという昆虫について、その後の実態等はどのように把握されているか、また今後どのように保護されていくお考えであるか、2点目の質問となります。お聞かせください。 ビオトープ、特に再生、創出ということで、保全のコアエリアというのは、今ゾーニングなども含めて今後の計画を立てていらっしゃるように思うんですけれども、この再生創出の全体の計画というのは、非常にすばらしいものであると思います。動物の移動などについてもうまくまとめられていて、非常にすばらしいと思うんですけれども、個別の整備となると、ちょっとどうなるのかなと思う点がございます。 生態系に非常に負荷をかける急激な変化、土木工事ということなんですけれども、急激な環境変化をかけてしまう工事ですとか、あと水辺を本当につくったほうがよいかどうかというようなところに無理やりに水辺をつくるとか、水辺のつくり方が非常に無理があるものであるとか、あと鳥や昆虫などが植物の種子などを運んできて、自然に植物が発生して、そこに昆虫などがすみついてというのが本来ビオトープでは望ましいというふうに私も専門家の方からは聞いているのですが、そうではなくて、ビオトープのネットワークの基本計画にも大庭遊水池をシードバンクのような形で検証できないかというようなことがあるんですが、この大庭遊水池から土を持ち込んでということがいかがなものかというような専門家の意見も私のところに届いているんですが、このビオトープの計画において、これは造園とは全く違うんですね。公園とか、造園とかとは全く違うんですけれども、藤沢市の場合は、造園土木工事のほうにちょっと傾いているんじゃないかといった心配の声が私のところにも届いているんです。この点の計画についての慎重性については、生物のことですから、環境は徐々に整えていくというような慎重に行われなければいけないということについては、このビオトープネットワークの基本計画の中にも余り触れられていないんですけれども、この生物の生息場所として非常に慎重に行っていかなければいけない、造園土木工事とはちょっと違うんだというようなことについて、どのように認識されて、今後どのように進めていかれるのかということについてお聞かせください。 |
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◎桐ヶ谷都市整備部長 | 動植物の情報の一元化、当然ながら、こういう緑を保全していくにつきましては、市内の緑地、そこで生態系がどうなっているか、動植物がどういう実態であるか、これは御指摘のとおり把握しなければなりませんので、その点から言いまして、平成10年度から13年度で自然環境の実態調査というものを行っております。その中で、御指摘のように貴重種、それらがあるというのもその報告書に記載されています。あと、その後、各年度自然生態専門員の方がおられますので、それとか公園みどり課の職員が毎年度各地で補足的に現地を調査しております。 今後でございますけれども、22年度から予定では3年間かけまして、自然環境調査実態を再度かけるということで予定しております。それだけじゃなくて、先ほどお話が出ました神奈川県の植物誌調査会の方とか、あるいはほかのもろもろの民間団体、あるいは個人の方でも相当現場を把握されている方もおられますので、そういう意味では市の情報と、今でも情報をいただいていますけれども、そのようなものを一体的に、御指摘のように、今後保全のために一元化を図るようなことも研究していきたいと思います。 |
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◎荒川公園みどり課 課長補佐 |
川名清水谷戸における貴重な昆虫、ヤマトセンブリのその後の実態について把握しているかという御質問でございますけれども、御指摘のありましたヤマトセンブリ、トンボの仲間でございますけれども、奥谷戸のほうに過去発見されたということで、その後の実態につきましては、平成20年度も生態専門員等による谷戸全体の植物及び昆虫の調査等を実施した中では、大変申しわけございませんけれども、20年度調査の中では発見されなかったということで、実態そのものについては現時点では特に把握していないというのが実情でございます。 川名清水谷戸はなかなか今市民の方が入りづらくなっていると。この原因としましては、谷戸全体の、市も県も随分買ってきてはいますけれども、まだまだ民有地があるという中で、地権者のほうから、危険な場所もあるので、そういった方々が入ってきて、もし事故等があれば地権者のせいになってしまうというようなこともありましたし、あと田んぼなんかはあぜをどうしてもだめにしちゃうようなこともありましたので、今ちょっと自粛というか、いろいろお願いして、団体の方にもお願いしてそういう状況にはなっております。昨年の末ぐらいですか、やはりそういう状況ではまずいだろうということで、地権者とあと川名清水谷戸を守るそういう会の方々で話し合おうということで、今具体的に市民が入れるようなルールづくりとか、仕組みづくりということで検討しているという状況でございますので、なるべく早い時期に、今後の維持管理も含めてその辺は解消していきたいというふうに考えております。 |
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◎加藤 都市整備部 参事 |
ビオトープの整備についての考え方について。 整備に当たりましては、整備箇所の近隣の自治会、また公園愛護会、それから本市の自然生態専門員、またビオトープ管理士を取得しております藤沢グリーンスタッフの会の方などと事前にワークショップ等を開催して、整備の内容について調整を行っておりまして、また、ビオトープの整備の工事の際には、自然生態専門員や私どもの技術職員が現場に出向いて指導をしておりますので、よろしくお願いいたします。 |
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◆三野 委員 | 谷戸の保全の件が出ておりますが、動植物、特に希少種等の保全管理の問題なのですが、今はこういった情報を藤沢市の場合はなかなか一元化しにくい仕組みになっているのかなというふうに感じます。他市においては、自然科学系の博物館とか、そういったところに学芸員の方が常駐しているというのは、そういう意味で情報管理として非常に恵まれた環境にある場合は一元化できているのだと思います。そこから緑行政に反映させていくということができるんだと思いますが、現在藤沢市の場合は、公園みどり課と教育委員会のほうで教文センター、それとボランティアですとか、観察、保全活動などを行われている民間の団体の方々、こういったところに分散されているように見えます。そういったことについての一元化できていないことの継続性ですとか、情報共有についての不安の声というのも幾つか届いてはいるんですけれども、こうした情報、緑の保全、また動植物の特に希少種の保全管理の情報の一元化についてどのようにお考えでしょうか、これについてお聞かせください。 何年か前に、先ほどから川名の清水谷戸の保全のことが出ておりますが、この川名の清水谷戸で昆虫の希少種でありますヤマトセンブリが発見されたということが新聞記事にも各紙に載っていたと思います。その後、川名の谷戸については、非常に調査に入りにくい状況が続いたということを十分承知してはおりますが、このヤマトセンブリという昆虫について、その後の実態等はどのように把握されているか、また今後どのように保護されていくお考えであるか、2点目の質問となります。お聞かせください。 ビオトープ、特に再生、創出ということで、保全のコアエリアというのは、今ゾーニングなども含めて今後の計画を立てていらっしゃるように思うんですけれども、この再生創出の全体の計画というのは、非常にすばらしいものであると思います。動物の移動などについてもうまくまとめられていて、非常にすばらしいと思うんですけれども、個別の整備となると、ちょっとどうなるのかなと思う点がございます。 生態系に非常に負荷をかける急激な変化、土木工事ということなんですけれども、急激な環境変化をかけてしまう工事ですとか、あと水辺を本当につくったほうがよいかどうかというようなところに無理やりに水辺をつくるとか、水辺のつくり方が非常に無理があるものであるとか、あと鳥や昆虫などが植物の種子などを運んできて、自然に植物が発生して、そこに昆虫などがすみついてというのが本来ビオトープでは望ましいというふうに私も専門家の方からは聞いているのですが、そうではなくて、ビオトープのネットワークの基本計画にも大庭遊水池をシードバンクのような形で検証できないかというようなことがあるんですが、この大庭遊水池から土を持ち込んでということがいかがなものかというような専門家の意見も私のところに届いているんですが、このビオトープの計画において、これは造園とは全く違うんですね。公園とか、造園とかとは全く違うんですけれども、藤沢市の場合は、造園土木工事のほうにちょっと傾いているんじゃないかといった心配の声が私のところにも届いているんです。この点の計画についての慎重性については、生物のことですから、環境は徐々に整えていくというような慎重に行われなければいけないということについては、このビオトープネットワークの基本計画の中にも余り触れられていないんですけれども、この生物の生息場所として非常に慎重に行っていかなければいけない、造園土木工事とはちょっと違うんだというようなことについて、どのように認識されて、今後どのように進めていかれるのかということについてお聞かせください。 |
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平成21年12月 定例会 |
◆竹村雅夫 議員 | 私は以前、小田原の生命の星・地球博物館に生徒を連れていったことがあるんですけれども、そこの2階かな。展示されているナウマンゾウ、あれを見て生徒たちが、藤沢からそれが出土されていたということを聞いたときに、思わずみんな声を上げたんですね。えっ、藤沢ってこんなすごいのがいたんだっていう。ただ、その声を聞いたときに、逆にちょっと私は非常に複雑な思いでした。結局小田原まで行ってやっと初めて、えっ、藤沢ってすごいという言葉に出会ったわけですね。もちろん今、インターネットが発達した社会ではあるけれども、実物の持っている力というのは、これは侮れないものがやはりあるんだと思います。この、いわばすごいという一言に象徴される、今まで知らなかったことを知ったときの、いわばわくわくどきどきが、人はなぜ学ぶのかということにも私はかかわると思っています。学ぶって本当は楽しいことで、これは子どもだけじゃなくて大人にとってもそうだと思います。その場面をいかに提供していくのかということが、もう一つ生涯学習にとっての大きな課題なんじゃないんでしょうか。 この写真をごらんいただきたいんですけれども、(資料を提示)実は、中学校の教科書には必ず載っている資料なんですね。これは鎌倉時代の武士の屋敷、武士の生活の姿をあらわしたものです。ちなみに、これは一遍上人にまつわる絵の一つでして、これは遊行寺さんが持っています。ちなみに、遊行寺には現在国宝が1つ、それから国指定の重要文化財4つ、史跡1つ、県指定の重要文化財4つ初め、もうたくさんの貴重な文物があるんですね。これは本当はもう日本じゅうに誇ってもいいくらいの大変な資源なんですけれども、ただ、現実にはなかなか遊行寺さんだけでは管理が難しいために、その中の幾つかは、例えば京都の国立博物館とか、よそが保管をし、場合によっては展示をしているという状況になっています。ちょっと悔しいんですけれども。このように藤沢には貴重な文化財あるいは美術品がたくさんあるんですけれども、残念ながら多くのものが日の目を見ないまま眠っているわけですね。 美術館、博物館という言い方、私もためらいがあります。その必要性にはどなたも否定されないと思いますけれども、現実を考えれば莫大なコストがかかるわけですし、特に市町村がそういった施設を持つことはどうなんだろうという議論もあると思います。その一方で、博物館準備のための多くの貴重な収蔵品というものがある。このジレンマがいわば藤沢の最大の課題でもあると思うんですが、この博物館準備のための収蔵庫の状況についてはどうなっていますでしょうか。 |
◎青柳生涯学習部長 | 昭和62年から今日まで収集したさまざまな博物館資料を保管するために、市内4カ所の施設を使用してございます。施設の内訳につきましては、藤沢市まちづくり協会ビル内にあります収蔵室、これは1階と2階にございます。それから、旧善行学校給食合同調理場を利用いたしました第1収蔵庫、それから、旧北部学校給食合同調理場を利用いたしました第2収蔵庫、それと旧県立藤沢北高校を利用しました資料整理室、以上の4カ所でございます。合計面積につきましては約3,300平方メートルということでございます。 各施設で保管する博物館資料の種類でございますけれども、保管上の特性に応じまして古文書や古文献、絵画、古写真などの資料をまちづくり協会ビル内の収蔵室におさめております。そのほか土器ですとか石器を中心とする考古資料、あるいは古い農機具類や生活用具を中心とする民俗資料につきましては第1・第2収蔵庫及び資料整理室に分散保管をしております。また、これらとは別に藤沢を代表する資料でございます江の島浮世絵につきましては、厳格な保存環境を必要とすることから、神奈川県立歴史博物館におきまして御理解を得る中で無償の保管委託をお願いしているところでございます。 |
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◆竹村雅夫 議員 | そういったものの収蔵というのは厳密な空調管理あるいは光の管理というものも必要ですから、そういった状況を考えると、やはりいつまでも現状のままでよいということにもならない部分もあると思います。ただ、要するに、建物そのものが一つの芸術作品といったような広大な施設をつくる必要があるのかというと、私はそれも疑問を持っています。 こういったことについていろいろな発想もあると思うんですね。例えば1つは、美術関係の皆さんの文化創造の丘をすすめる会の方からは、それがいいかどうか是非はまた別にして藤沢高校の跡地利用をといった提案もありますし、それからまた、先日の市庁舎の改築にかかわるNPM改革推進懇話会の提言にはシティ・ホールという構想も出てきました。こうしたものも含めて、新たな発想による博物館、美術館について長期的な視点で検討すべきではないかというふうに考えますけれども、どのようにお考えでしょうか。 |
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◎青柳生涯学習部長 | 現在の状況でございますけれども、博物館、美術館施設の整備に係る取り組みにつきましては、市民共有の財産でございます博物館資料を適切に保管するとともに、市民に公開活用できる公開型保管施設の整備事業という形の中での検討事項として、ふじさわ総合計画2020の後期実施計画の中に位置づけているところでございます。将来的な部分も含めまして、博物館、美術館につきましては、今議員からお話がございました藤沢市NPM改革推進懇話会からの提言などを参考に、将来的な課題として新総合計画の策定の中で検討してまいりたいと考えております。 | |
平成22年 2月 議員全員協議会 |
◆河野 議員 | 博物館を取り巻く環境というのが大きく変わってきて、見方が変わってきているというのを、日経新聞の夕刊に特集で出ておりましたし、ああいう流れというのが大きく国全体の中に流れてきているかなということを実感しました。先日、国立博物館でフォーラムがありまして、それにも行ってきたんですが、要するに、まず箱ありきでなく、中身、今まで収集したもの、あるいは御寄附を下さったもの、こうしたものをどう保管し、そして市民にそういうものを活用していただくかという、その整理の場、あるいは確実に系統的に保管のできる場、そして、学芸員あるいは市民学芸員という人材を育てて、いつでも気楽に自分たちのものとして活用していく、あるいは市民の財産としてそういうものを大切に保存するという部分が一番大事だと私はつくづく思いました。 博物館というとすぐ建物、展示する建物を想像しがちなんですが、もちろん最終的には保管場所は箱なんですが、箱のとらえ方を今までの感覚とは違った考え方、あるいは見方で、ぜひ実現していただきたいと思います。 |
◎長瀬経営企画部長 | 私も代表の方に2回ほどお会いさせていただきまして、イタリアでいろいろ活動してきた経過もお聞きしました。議員おっしゃるとおり、市民力、地域力を使って、やはり地域の財産をみんなで共有しながら、自分一人一人も市民学芸員になりながら、地域でそういう文化創造をしていきたいという思いだと私も感じておりますので、それらも踏まえて、先ほど御答弁させていただいたような中で真摯にいろいろ御議論させていただきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。 | |
平成22年 2月 行政改革等 特別委員会 |
◆加藤〔一〕 委員 | 広域連携で美術館のない藤沢市が茅ヶ崎市美術館をお借りして藤沢市の所有資料を展示するというのは非常によいことだと思います。そこでちょっと確認させていただきたいんですが、藤沢市の美術品の保有状況を、これは特筆すべきものを教えていただきたいと思います。また、そういったものの管理は非常に大事だと思いますので、その管理状況はどうなっているのかということと、あわせまして、現在せっかく持っている美術品をどう活用しているのかということもあわせて教えていただければと思います。 |
◎細井 生涯学習課 課長補佐 |
現在庁内で把握しております美術品の件数は133点でございます。庁内と申しますのは本庁だけではなくて、市民病院ですとか市民会館ですとか、そういった出先も含めてになりますけれども。そのほかに生涯学習課の博物館準備担当のほうで市民の方からお2人の作家について寄贈をいただいておりまして、その点数が1,153点になります。こちらが非常に点数が多いんですけれども、小さなスケッチのようなものまで数えておりますので非常に件数が多くなっておりますけれども、そういう形になっております。 管理という面に関しましては、庁内に保有しておりますものについては、それぞれの担当の課、施設の管理の課等で管理しておりますけれども、通常、施設のロビーですとか部屋などに掲げる形で置いておりますので、特段の保存のための管理という形はしておりません。私どものほうの湘南台で管理しているものにつきましては、容器に入れまして管理をしております。 活用につきましては、なかなか展示の場所等がございませんので、今回そういったこともありまして、2市1町の協力の中で茅ヶ崎市の美術館で展示をさせていただくということになっております。 |
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◎鈴木 経営企画課 主幹 |
本市が所蔵しております博物館資料等、こういった資産を活用して文化財等を広くPRしていくということで、その商品、グッズを開発して、将来的には電子博物館等を通じてネット通販を目指していくという幻のミュージアム・ショップ事業、健康づくりボランティア制度、市民活動団体と協働した健康づくり協力隊制度、健康づくりの認証制度をつくることを目的にした(仮称)健康づくり応援団事業、また、旧藤沢宿周辺等の市内の歴史的建造物を核といたしました回遊のまちづくりプランの作成、そういった事業、また、市内のお菓子屋さんのマップを作成して転入者や子育て中の世帯に配布するというふじさわお菓子屋さんマップ作成事業、それと、市内の特産品を使用しためん料理を募集してコンテストを行っていくという(仮称)湘南藤沢グル麺コンテスト事業、もう一点が、地域みずからが経営する公民館機能の強化を図るまるごと善行実施事業の6事業でございます。 | |
平成22年 2月 定例会 |
◆栗原義夫 議員 | 「友禅」展示会についてお聞きします。本市における芸術文化関係の名誉市民としては、平成2年の片岡球子先生、平成9年の加藤東一先生、平成11年の田島比呂子先生の3人の先生方がおられます。その中で平成11年に工芸技術、友禅の重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝として認定されました田島比呂子先生の「友禅」作品展示会などを開催されるとお聞きしました。田島先生の作品は、文化庁や東京国立近代美術館など市外の――市の外ですね――市外の博物館や美術館に収蔵されていることから、市民の目に直接触れる機会が少ないと伺っていますが、このような伝統技術、伝統文化に市民が触れる機会が設けられるとのことで、私も大変楽しみにしているところであります。計画されている「友禅」展示会などについてどのような内容になるのか。 博物館準備についてお伺いいたします。昭和62年、教育委員会社会教育部に設置され、平成12年に現行の生涯学習部生涯学習課に改編された博物館準備担当につきましては、博物館の準備事業を進める中で藤沢の歴史に関する調査研究、考古・民族などの資料の収集、整理保管、それら資料の公開活用を行い、市民文化の向上を図ってきたと認識しておりますが、ふじさわ総合計画2020後期実施計画の中にも位置づけられている公開型保管施設の整備事業の現在の状況を含めて、博物館の準備業務についての基本的な考え方をお聞かせください。 |
◎教育長(佐々木柿己) | 博物館の準備業務の基本的な考え方について。準備業務は大きく収集、公開活用、保存の3つに分けられます。 収集につきましては、人文系歴史分野を中心に、藤沢地域の歴史、文化に関する資料を収集しております。具体的には藤沢市の歴史について書かれた文献資料の調査や購入、市内発掘資料の受け入れ、過去の生活を再現できるような生活用具の寄贈受け入れなどを行っております。昨年度完了いたしました長屋門の移築復元もその一環でございます。 公開活用につきましては、市民ギャラリー常設展示室における展示会や講座、講演などに加え、民俗資料の公開活用、電子博物館みゆネットふじさわの充実、拡大などを図っております。平成22年度では江戸時代などの古い書籍資料(古典籍資料)を電子博物館で公開するデジタルアーカイブ化事業や、浮世絵などの収蔵資料をもとに博物館グッズを製作販売し、市民に親しんでいただく事業などを計画しております。また、茅ヶ崎市、寒川町との2市1町広域連携事業といたしまして、茅ヶ崎市美術館を利用した絵画など美術品の収蔵品展の開催など、収集資料のさらなる公開活用を推進していきたいというふうに考えております。 保存につきましては、公開の機能も含めた公開型保管施設の整備事業の検討をふじさわ総合計画2020の後期実施計画の中に位置づけており、今後も継続して検討してまいりたいというふうに考えております。 |
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平成22年 2月 予算等 特別委員会 |
◎青柳生涯学習部長 | 美術品につきましては、博物館でも一定の収蔵は持っているわけでございます。展示に関する保管という意味合いも含めて、そういったことが可能なのかどうか。博物館で持っている美術品を、例えばあのエレベーターホールのところに掲出するとか、あるいは先ほどから出ている入ったところの右手のエリアの中に出すことができないかどうか。そこのところは、保管とかそういった部分も含めて検討させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 |