鵠沼サロンコンサートと
鵠沼室内楽愛好会について


 私たち「鵠沼室内楽愛好会」の主催する「鵠沼サロンコンサート」は、1990年春のレストラン「名古屋」鵠沼店(レール・ブランシュ→現在はラーラ・ビアンケと改名)の開店を受けて、同年の9月からその定休日を借用する形で、「鵠沼・火曜日のコンサート(Concert du Mardi)」としてスタートしました。当初は、同店が運営していましたが、同年暮れに当愛好会を結成し、翌年からはレストランからコンサートの運営を引き継いで2009年8月まで19年間続けて参りました。
 この間、ベルリン・フィルハーモニー・ピアノトリオ、エディット・マティス、ブルノ・パスキエや堤 剛、小林道夫、堀米ゆず子、藤原真理等の一流アーティストが出演して下さいました。また94年からは、「新しい波」シリーズをスタートさせ、将来性豊かな優秀な若手アーティストの紹介も行っています。このシリーズに出演した米良美一やクァルテット・エクセルシオは、現在第一線のスターとして活躍したり、世界的コンクールで最高位を獲得するなど大活躍しています。
 この度、パオロ=ボルチアーニ国際弦楽四重奏コンクール(伊)優勝団体の世界ツアー公式会場に選ばれました。
 また、これまでに神奈川新聞をはじめ、朝日・毎日・読売等各紙の地域版でしばしば取り上げられていますが、朝日新聞の全国版(夕刊)でも大きく取り上げられたほか、河北新報、高知新聞、長崎新聞等々の全国各地の地方紙、さらには「ショパン」、「音楽の友」等の音楽専門誌でも紹介されたほか、NHK衛星放送や藤沢ケーブル・テレビでも放映されました。     2007年59月には、250回記念スペシャル=コンサート が開かれましたが、このコンサートには日頃出演していただいている加藤知子、荘村清志、四戸世紀、竹澤恭子、江口玲、堤剛、ジェラール・プーレ等の一流アーティスト11名もが出演してくださり、注目を集めました。
 また、現在では全国各地のサロンコンサートの代表的存在として、そのネットワークの中核的な役割も果たしています。

 諸般の事情により、2009年9月からは公演会場を「ラーラ・ビアンケ」から「レスプリ・フランセ」に変更することになりました。


演奏の質の高さが自慢です


 私たちのコンサートは、室内楽本来のスペースで、一流の演奏を味わうという新しいス タイルの確立を目指しています。また、常に最高水準の演奏を追求するために、担当者が 直に自分の耳で確かめるなど、出演者を決定しています。具体的には、在京オーケストラ の定期演奏会のソリストとして登場している人、またオーケストラの主席奏者あるいはそ れに準ずる人としています。従って、私たちのコンサートに出演される方は、サントリー ホールやカザルスホールなどで日常的に演奏している人がほとんどで、「小規模だからそ れなりの人」ということでは決してありません。この質を落とすことなく14年、200回のコンサートを開催してきたということからも、地域になじみの人が演奏することが多かったこれまでのサロンコンサートとは違う、サロンコンサートの全く新しいスタイルを確立し得たといえましょう。
 しかし、定員60人というスペースは、まさに「まつやにが飛んでくるような臨場感」を 可能にしていますが、こうした一流のアーティストの出演料に見合う収入を得ることはほ とんど不可能です。では、どうしてこのコンサートが続いているのでしょうか? これまではレストラン名古屋(ラーラ・ビアンケはその鵠沼店)や公演によっては藤沢市芸術振興財団から経済的援助をいただきました。また、何よりもアーティストやマネージメントなど、多くの方々からの協力と支援の賜物であるということです。私たちは、「アーティストに演奏したい曲を演奏してもらうことが、最もよい音楽が聴ける」とい う立場をとっていますが、この点が多くの方々の共感を得ているようですし、地方でありながら東京から遠すぎない地の利、さらには小規模ゆえの小回りの良さなどが有利な条件となっています。


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